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親子のためのスキー場選び7ヶ条【前編】(1)雪の遊園地 (2)アクセス (3)晴天率|ハピスノ講座

ハピスノ編集長●竹川紀人 2022.12.12
ファミリースキー&スノーボードの成功のカギを握るのはスキー場選び。日本には500軒ほどのスキー場がありますが、じつは、親子には不向きなところも多いのです。

そんなハズレを引かないために、ハピスノ編集部が推奨するスキー場選び7ヶ条をご紹介。前編では(1)雪の遊園地 (2)アクセス (3)晴天率 の3つ。熟読して、この冬は楽しくお得なファミリースキーを満喫しましょう。
  • (1)アクティビティ充実の“雪の遊園地”

    ひとつめのファミリースキー&スノーボード成功のカギは、ハピスノが創刊当初から掲げるキャッチフレーズ“雪の遊園地”。

    スキー場はスキー&スノーボードだけをするスポーツ施設ではなく、様々なアクティビティが誕生するなど、テーマパーク化が進んでいることを伝えるために生まれたキーワードです。

    キッズパークをはじめ、幼児でも遊べる施設が続々と登場。これまで、家族でスキーに行くのは子供が小学生になってから、が主流でしたが、滑らなくても楽しいスノーリゾートの増加で、幼児連れの家族も多く訪れるようになったわけです。

    スキー&スノーボードが楽しいスポーツであることは間違いありませんが、子供がちょっと飽きてしまったり、疲れてしまったりしたときのカンフル剤としても、これらのアクティビティは使えます。

    そして、そんな“雪の遊園地”化進行中のスノーリゾートを思う存分堪能するのが、いまのファミリースキーの主流なんです。

    もちろん、まだ滑るには早い幼児も大歓迎。キッズパークで雪遊びしたり、パパ・ママとそり遊びしたり。未就学児でも乗車可能なスノーモービルに挑戦してみるのもいいと思います。

    ファミリースキーをただのスポーツとしてではなく、レジャーとしてとらえ、テーマパークを選ぶようにスキー場を選んでみてはいかがでしょうか?

    ちなみに、スノーリゾートの“雪の遊園地”化はとどまるところを知りません。

    ここ数年で急増しているのが、絶景テラスの冬バージョン。星野リゾート トマムの「雲海テラス」(冬は「霧氷テラス」として営業中)に端を発したテラスブームはまだまだ進行中です。

    期待したいのは、この夏、誕生したばかりの石打丸山スキー場(新潟 南魚沼市)「ザ・ヴェランダ石打丸山」。テラスから見る冬の魚沼平野の絶景は一見の価値あり!

    もうひとつ増えつつあるのが、ジップラインなどのターザン体験アクティビティ。

    全長1,501m! ロッテアライリゾート(新潟 妙高市)の「ジップツアー」や草津温泉スキー場(群馬 草津町)の「バンジップテング」、野沢温泉スキー場(長野 野沢温泉村)の「ジップ・スカイライド」など、充実のラインナップ。

    また、ハンターマウンテン塩原(栃木 那須塩原市)や軽井沢プリンスホテルスキー場(長野 軽井沢町)のキッズパーク内にある小規模のジップ系アクティビティも人気を博しています。

  • (2)疲労とストレス軽減には“抜群アクセス”

    ふたつめのキーワードは“抜群アクセス”。クルマ派と電車派、2つのファミリーがいると思いますが、まずはクルマ派から。

    荷物が多くなりがちなファミリースキーなので、アクセスはクルマという家族が多いようです。でも、慣れない長時間&雪道運転はできる限り、避けたいですよね。

    そこで注目したいのは、自宅からスキー場までの“総走行距離”と“ICからの距離”、この2つです。

    自宅からスキー場までが近ければ、長時間の運転は避けられますし、ICから近ければ、高速道路は比較的除雪がしっかりされているので、雪道運転を可能な限り、避けることが可能です。

    後者は軽視されがちなのですが、雪道運転が心配なパパ・ママはとくに重視しましょう。

    電車派におすすめは“駅直結”のスキー場です。新幹線駅直結といえば「ガーラ湯沢」(新潟 湯沢町)。JR SKISKIのキャンペーンでもおなじみですが、新幹線を降りてすぐスキー場はインパクト大です。

    JR上越線 越後中里駅の改札がスキーセンター内にある「湯沢中里スノーリゾート」(新潟 湯沢町)も要チェック。雪に触れることなく、ウェアに着替えられるメリットはかなり大きなものがあります。

    ただし、駅直結のスキー場は数がとても少ないので、自分にあうエリアにあれば、程度に考えるべきでしょう。

    もうひとつのポイントが“無料シャトルバス”。とくに、無料が重要です。

    家族で行くということは、電車代も同様ですが、バス代はひとりずつかかります。なるべく出費を抑えるためにも、無料にはこだわりたいところ。

    宿泊者専用というところもありますが、無料シャトルバスを運行しているスキー場は多いので、事前調査を忘れずに!

  • (3)快適スキー&雪遊びなら“晴天率の高さ”

    前編最後のキーワードは“晴天率の高さ”。スキー場は子供にとってテンションの上がる楽しい場所であることに間違いはありません。ただし、忘れてはいけないのは、スキー場は氷点下になることもある極寒の地だということ。

    はじめてのスキー体験が大雪や凍えるような寒さだったら、それがもし幼児連れだったら、ファミリースキーの成功確率は下落必至。

    だから、ファミリースキーは春がおすすめという人もいます。もちろん、間違ってはいませんが、ハピスノとしては、あえて真冬のファミリースキーをおすすめしたい。

    なぜなら、真冬だからこそ見られる樹氷や霧氷の絶景、あのピンと背筋が凍りそうな寒さのなかで浴びる太陽光の爽快な暖かさは、1~2月にスキー場に行った人だけが享受できるすばらしい特典だから。

    そこで重要になってくるのは“晴れ”を引き当てること。晴天率の高さを発表しているスキー場も多いから、それを信用するのもあり。

    ちなみに、積雪が多くないエリアは当然、晴天率が高いのでおすすめです。最近は人工降雪機も進化しているので、ゲレンデコンディションも上々だからその点はご安心を。

    もうひとつは天気予報。日本気象協会「tenki.jp」では天気はもちろん、積雪量や雪質まで一目瞭然。エリアごとに候補を絞っておいて、どこに行くかはその日の天気で決めるのもありですね。

    tenki.jp_公式サイト
ハピスノ編集長●竹川紀人
埼玉県出身。30年近く、スキー&スノーボード関連メディアに携わる。なかでも、ファミリースキー&スノーボードの普及・啓発を目指し、ファミスキ応援委員会「ファミスキ.jp」を立ち上げたり、「ぴあ こどもと遊ぼう冬」のディレクションを担当するなど、各種メディアの企画立案も。「ハピスノ」は5年前に立ち上げ。これまでに取材したスキー場数は200を超え、ファミリー対象の雪上イベントも多数開催。
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