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ファミリーゲレンデの選び方を徹底伝授!親子のためのスキー場選び7ヶ条|ハピスノ講座

ハピスノ編集長●竹川紀人 2023.11.27
ファミリースキー&スノーボード成功のカギを握るのはスキー場選び。日本には500軒ほどのスキー場がありますが、じつは、親子には不向きなところも多いのです。

そんなハズレを引かないために、ハピスノ編集部が推奨するファミリーゲレンデ選び7ヶ条をご紹介。キーワードは(1)雪の遊園地 (2)アクセス (3)晴天率 (4)キッズスクール (5)ゲレンデ直結ホテル (6)リフト無料 (7)無料追求 です。
  • (1)アクティビティ充実の“雪の遊園地”

    ひとつめのファミリースキー&スノーボード成功のカギは、ハピスノが創刊当初から掲げるキャッチフレーズ“雪の遊園地”。

    “雪の遊園地”とは、スキー場はスキー&スノーボードだけをするスポーツ施設ではなく、様々なアクティビティが誕生するなど、テーマパーク化が進んでいることを伝えるために生まれたキーワードです。

    キッズパークをはじめ、幼児でも遊べる施設が続々と登場。これまで、家族でスキーに行くのは子供が小学生になってから、が主流でしたが、滑らなくても楽しいスノーリゾートの増加で、幼児連れの家族も多く訪れるようになったわけです。

    スキー&スノーボードが楽しいスポーツであることは間違いありませんが、子供がちょっと飽きてしまったり、疲れてしまったりしたときのカンフル剤としても、これらのアクティビティは使えます。

    そして、そんな“雪の遊園地”化進行中のスノーリゾートを思う存分堪能するのが、いまのファミリースキーの主流なんです。

    もちろん、まだ滑るには早い幼児も大歓迎。キッズパークで雪遊びしたり、パパ・ママとそり遊びしたり。未就学児でも乗車可能なスノーラフティングに挑戦してみるのもいいと思います。

    ファミリースキーをただのスポーツとしてではなく、レジャーとしてとらえ、テーマパークを選ぶようにスキー場を選んでみてはいかがでしょうか?

    ちなみに、スノーリゾートの“雪の遊園地”化はとどまるところを知りません。

    ここ数年で急増しているのが、絶景テラスの冬バージョン。星野リゾート トマムの「雲海テラス」(冬は「霧氷テラス」として営業中)に端を発したテラスブームはまだまだ進行中です。

    期待したいのは、昨夏、誕生した石打丸山スキー場(新潟 南魚沼市)「ザ・ヴェランダ石打丸山」。テラスから見る冬の魚沼平野の絶景は一見の価値あり!

    もうひとつ増えつつあるのが、ジップラインなどのターザン体験アクティビティ。

    全長1,501m!アライスノーリゾート(新潟 妙高市)の「ジップツアー」のほか、草津温泉スキー場(群馬 草津町)の「バンジップテング」や野沢温泉スキー場(長野 野沢温泉村)の「ジップ・スカイライド」など、全長500m超えのアクティビティも増加中です。

    [テーマ別特集]アクティビティ充実のスキー場
  • (2)“抜群アクセス”で疲労とストレス軽減

    ふたつめのキーワードは“抜群アクセス”。クルマ派と電車派、2つのファミリーがいると思いますが、まずはクルマ派から。

    荷物が多くなりがちなファミリースキーなので、アクセスはクルマという家族が多いようです。でも、慣れない長時間&雪道運転はできる限り、避けたいですよね。

    そこで注目したいのは、自宅からスキー場までの“総走行距離”と“ICからの距離”、この2つです。

    自宅からスキー場までが近ければ、長時間の運転は避けられますし、ICから近ければ、高速道路は比較的除雪がしっかりされているので、雪道運転を可能な限り、避けることが可能です。

    後者は軽視されがちなのですが、雪道運転が心配なパパ・ママはとくに重視しましょう。

    電車派におすすめは“駅直結”のスキー場です。新幹線駅直結といえば「ガーラ湯沢」(新潟 湯沢町)。JR SKISKIのキャンペーンでもおなじみですが、新幹線を降りてすぐスキー場はインパクト大です。

    JR上越線 越後中里駅の改札がスキーセンター内にある「湯沢中里スノーリゾート」(新潟 湯沢町)も要チェック。雪に触れることなく、ウェアに着替えられるメリットはかなり大きなものがあります。

    ただし、駅直結のスキー場は数がとても少ないので、自分にあうエリアにあれば、程度に考えるべきでしょう。

    もうひとつのポイントが“無料シャトルバス”。とくに、無料が重要です。

    家族で行くということは、電車代も同様ですが、バス代はひとりずつかかります。なるべく出費を抑えるためにも、無料にはこだわりたいところ。

    宿泊者専用というところもありますが、無料シャトルバスを運行しているスキー場は多いので、事前調査を忘れずに!

    [テーマ別特集]アクセス抜群のスキー場
  • (3)“晴天率の高さ”で快適スキー&雪遊び

    続いてのキーワードは“晴天率の高さ”。スキー場は子供にとってテンションの上がる楽しい場所であることに間違いはありません。ただし、忘れてはいけないのは、スキー場は氷点下になることもある極寒の地だということ。

    はじめてのスキー体験が大雪や凍えるような寒さだったら、それがもし幼児連れだったら、ファミリースキーの成功確率は下落必至。

    だから、ファミリースキーは春がおすすめという人もいます。もちろん、間違ってはいませんが、ハピスノとしては、あえて真冬のファミリースキーをおすすめしたい。

    なぜなら、真冬だからこそ見られる樹氷や霧氷の絶景、あのピンと背筋が凍りそうな寒さのなかで浴びる太陽光の爽快な暖かさは、1~2月にスキー場に行った人だけが享受できるすばらしい特典だから。

    そこで重要になってくるのは“晴れ”を引き当てること。晴天率の高さを発表しているスキー場も多いから、それを信用するのもあり。

    ちなみに、積雪が多くないエリアは当然、晴天率が高いのでおすすめです。最近は人工降雪機も進化しているので、ゲレンデコンディションも上々だからその点はご安心を。

    もうひとつは天気予報。日本気象協会「tenki.jp」では天気はもちろん、積雪量や雪質まで一目瞭然。エリアごとに候補を絞っておいて、どこに行くかはその日の天気で決めるのもありですね。

    [テーマ別特集]晴天率の高いスキー場 tenki.jp_公式サイト
  • (4)“キッズスクール”を先に選ぼう!

    大切な子供を預けるスクールを軽視しているパパ・ママはとっても多いと感じます。もちろん、軽視している意識はないのでしょうが、スキー場を選んでからスクールを探す、この流れが結果として…。

    ハピスノ編集部では、これまで数多のスクールを取材したり、実際に、預かった大切な子供たちをスクールに預けたりしてきましたが、スクールの格差はとても大きなものがあると実感しています。

    そして、ひとつのスキー場には選べるほどスクールがない。だからこそ、スクール受講を考えているなら、スキー場を選ぶ前にスクールを選んでほしいのです。

    では、そのキッズスクールの選び方は?まずは、スクール情報を入手しましょう。とはいえ、スクール情報を発信しているメディアはとっても少ないので、口コミなども活用したいところ。

    その口コミもスクール全体なのか、あるイントラクターに対してなのか。レッスンの優劣を決めるのはインストラクター如何の部分が大きいので、情報の取捨選択も重要になります。

    もっと具体的な選び方としてはふたつ。ひとつは、子供の多いスキー場のスクールを選ぶこと。子供が多いということは当然、スクールを受講する子供も多く、つまり、キッズレッスン経験豊富なインストラクターが多いということ。

    インストラクターの技量として子供を扱う“慣れ”も重要な要素なので、ひとつの大きな指針となります。

    もうひとつは、最近増えてきているキッズ専門のスクールを選ぶこと。こちらも前述の“慣れ”に通じる部分がありますが、当然、インストラクターは子供しか教えないわけで、その熟練度には期待できます。

    また、子供を教える専用のカリキュラムを構築しているスクールも多いので、ただ上達するだけでなく、スキー&スノーボードを楽しませてくれます。リピーターの多さがその証左と言えるでしょう。

    [ハピスノ講座]スクール選びについて [テーマ別特集]キッズスクール自慢のスキー場
  • (5)“ゲレンデ直結ホテル”で楽ちん滞在

    続いては、ファミリースキーお泊まり旅行の成否を大きく左右する宿。スクールに比べれば情報はいっぱいありますし、選択肢も多いので、時間をかけてしっかりと選びたいところ。

    なお、宿泊施設に対してはいろんなこだわりがあると思いますので、ここでは、ベースとなる3つのポイントについてご紹介します。

    ポイント①は“スキーイン&スキーアウト”。ホテルを出たらすぐゲレンデで、そのまま滑り出すことができて、また、ゲレンデから滑って戻ってこれる“ゲレンデ0分ホテル”かどうか。

    ホテルからゲレンデまでが歩きだとすると、子供が自分で板を持てればいいですが、そうでないとパパ・ママはかなり苦労することにもなりかねません。

    ポイント②は車をフロントに横付けして、荷物の出し入れが容易にできるかどうか。屋根のあるロータリーがあれば、なお可。

    さらに、駐車場の立地も重要で、当然、ホテル目の前がベストですが、駐車場がかなり離れているホテルも少なくはないので事前チェックを忘れずに。離れていても、駐車場までの送迎があれば安心です。

    最後は、③スキー場直営ホテルかどうか。直営なら、リフト券やスクール付きなど、様々なお得なプランがラインナップされているケースが多いんです。

    一方で、直営の場合、リゾートホテル系が多いので、民宿やペンションと比べると、やや値が張ることは否めません。

    それでも直営をおすすめするのは、リフト券売場やレンタルなど、スキーセンター機能を兼ねるところが多いから。必要なサービスが揃ったオールインワンのホテルなら、スキー場到着後も無駄な移動をしないで済みます。

    ホテル選びのベースとなる3つの法則は、まとめてしまえば、ストレスのないお泊まりが可能かどうか。親子でも快適な滞在ができるホテルのあるスキー場を選びましょう。

    [テーマ別特集]スキー場直結ホテル
  • (6)“子供リフト無料”にこだわりたい!

    子供のリフト券無料についてはこだわってほしいポイントです。

    テーマパークでいえば、アトラクション乗り放題のパスポートにあたるのがリフト券。つまり、スキー場にとっては売上のメインで、これが無料になるわけがない?!

    いえいえ、じつは、あるんです。会員登録で平日無料や19歳は常に無料というスキー場が!ただ、このふたつはファミリーにはあまり恩恵がありませんけど…。

    パパ・ママにチェックしてほしいのは、子供のリフト券。スキー場も鬼ではありませんから、あまり滑れない未就学児からお金を取るというのは気が引けるのでしょう。未就学児リフト無料のスキー場は結構、多いんです。

    ちなみに、ハピスノのフリーペーパーや公式サイトでは、ピクトグラムで何歳までリフト無料かが一目瞭然。自分の子供がリフト無料のスキー場はどこか、探してみてくださいね。

    小学生もリフト無料となると、数は激減しますが、その代表格が北海道・岩手・新潟・長野・群馬にスキー場を有するグループ、プリンススノーリゾートです。

    グループキャンペーン「キッズフリープログラム」を展開しており、小学生はいつでもリフト無料!

    さらに、開催日限定ではありますが、ギアレンタルが無料になる日があったり、無料のイベントが多彩に開催されたり、パパ・ママの財布にやさしいスノーリゾートグループなんです。

    リフト無料について、最後のお得情報は、ハピスノ公式LINEアカウントです。

    スマイルリゾート(舞子スノーリゾート・湯沢中里スノーリゾート・ムイカスノーリゾート・キューピットバレイ・ニノックススノーパーク)の小学生無料券or半額券が、簡単クイズに正解するともらえます。

    ゲットの仕方は「ハピスノ」フリーペーパーを入手して確認してください。

    [テーマ別特集]子供リフト無料のスキー場
  • (7)まだまだあるスキー場の“無料追求”

    スキー場の無料。まだまだ、あります!

    ひとつめは駐車場料金。平日はほぼすべてのスキー場が無料ですが、土日祝は有料(500~1,000円)というところが多いんです。とくに、首都圏からの日帰りスキー場はほとんどが有料。

    そんななかで、ノルン水上スキー場(群馬 みなかみ町)やサンメドウズ清里スキー場(山梨 北杜市)は全日無料。アクセスがよくて駐車場が無料なのは、雪道運転に不慣れなパパ・ママにはホントありがたいですね。

    続いては、最寄り駅からの無料シャトルバス。電車アクセス派の親子にとって、ただでさえ、電車代が人数分かかっているのに、駅からスキー場までのバス代までかかるのはたまったもんじゃありません。

    無料シャトルバスを運行しているスキー場は結構、多いので、しっかりチェックしておきましょう。ちなみに、無料シャトルバスの有無も、ハピスノならピクトグラムで一目瞭然です!

    ファミリースキーには欠かせないコンテンツのひとつ、キッズパークが無料のスキー場もあります。

    湯沢中里スノーリゾート(新潟 湯沢町)の「雪遊びパーク」は動く歩道はありませんが、ブルートレインの客車を使った無料休憩所が目の前という好立地。疲れたらすぐ休憩できると評判です。

    丸沼高原スキー場(群馬 片品村)や野沢温泉スキー場(長野 野沢温泉村)にも無料のキッズパークがありますが、こちらはなんとスノーエスカレーター完備!無料で1日まるっと遊ぶことだって可能です。

    最後はスクールについて。スノーボードスクールが無料のスキー場があるってご存じでしたか?

    初心者限定ではありますが、舞子スノーリゾート(新潟 南魚沼市)や斑尾高原スキー場(長野 飯山市)では無料でレッスンが受けられるんです。斑尾高原スキー場は中学生から、舞子スノーリゾートは年齢制限はないので、親子でスノーボードデビューもいいですね!

  • ハピスノ編集部直伝のスキー場選び7ヶ条、いかがでしたか?

    この7ヶ条はあくまでベースです。子供の年齢や性格、滑走スキルや雪道運転の熟練度、さらには、親子でどんな雪遊びをしたいのか、などなど、様々な要素で変わってきます。

    この冬は7ヶ条をアレンジし自分の家族にマッチしたスキー場を探し出して、楽しくお得なファミリースキーを満喫してください。

ハピスノ編集長●竹川紀人
埼玉県出身。30年近く、スキー&スノーボード関連メディアに携わる。なかでも、ファミリースキー&スノーボードの普及・啓発を目指し、ファミスキ応援委員会「ファミスキ.jp」を立ち上げたり、「ぴあ こどもと遊ぼう冬」のディレクションを担当するなど、各種メディアの企画立案も。「ハピスノ」は6年前に立ち上げ。これまでに取材したスキー場数は200を超え、ファミリー対象の雪上イベントも多数開催。